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住宅ローンを比較する時のポイントは?初心者が押さえるべき選び方も紹介

不動産売買

住宅ローンを選ぶことは、一生にそう何度もない大きな決断です。しかし、初めて住宅ローンを検討する方にとっては、金利や諸費用、返済方法など「何を比較すればよいのか」迷われる方も多いのではないでしょうか。本記事では、住宅ローン選びの要となる比較ポイントをわかりやすく整理し、安心してご自身に合ったローンを選べるように解説いたします。大切なマイホーム購入を納得できるものにしていただくため、ぜひ最後までご覧ください。

金利と金利タイプの基本を理解する

住宅ローンを初めて検討する際、まず押さえていただきたいのが「金利」と「金利タイプ」です。金利とは、お借り入れいただいた元金に対して支払う利息の割合を示すもので、通常は年率で表示されます。たとえば、3000万円を30年ローンで組んだ場合、金利が1%違うだけで、総返済額に500万円以上の差が生じることがありますので、わずかな違いでも家計に大きな影響があります。わかりやすい数値の変化で比べてみることが重要です。

金利タイプには大きく次の三つがあります。

金利タイプ特徴メリット・注意点
変動金利型半年ごとに金利が見直され、返済額は5年ごとに変更されることが一般的です。借り入れ時の金利が低く抑えられる傾向がありますが、金利 상승時には返済額が増えるリスクがあります。
固定金利期間選択型当初の数年間(例:3年・5年・10年)は金利固定で、その後変動か再度固定を選ぶ形式です。固定期間中は返済額が変わらず安心ですが、期間後に金利が上昇すると負担増になる可能性に注意が必要です。
全期間固定金利型借入から返済終了まで金利が変わらず、返済額もずっと一定です。将来の返済計画を立てやすく安心ですが、変動型より金利は高めに設定される傾向です。

これらのタイプは、金利の動向やご自身の返済計画に合わせて選ぶことが重要です。また、複数の商品を検討する際は、同じ金利タイプ・返済期間で条件をそろえて比較することで、より公平でわかりやすい判断ができます。

諸費用や保証料などトータルコストで比較する

住宅ローンを初めて検討される方が見落としがちなコストに目を向け、返済総額ではなく「トータルコスト」で比較することがとても重要です。

まず、住宅ローンに含まれる主な諸費用には、次のような項目があります:

項目内容目安
事務手数料(融資手数料)金融機関が手続きの対価として受け取る手数料定額型:3~6万円程度
定率型:借入額の2.2%程度
保証料保証会社に支払う費用(連帯保証人の代わり)内枠方式:金利上乗せ0.2~0.5%
外枠方式:借入額×約2%
印紙税・登記・保険料など契約書の印紙税、抵当権設定登記費用、火災保険料など印紙税2~6万円、登録免許税は借入額×0.15~0.4%程度、火災保険数万円~数十万円

これらの費用は金融機関や商品によって異なり、例えば定率の事務手数料が高くとも保証料が不要になる場合や、保証料を金利に上乗せする代わりに初期費用を抑える例もあります。金利の差だけで判断せず、あわせて比較することが大切です。

例えば、金利が低くても事務手数料や保証料が高ければ、結果的に支払総額が増えることもあり得ます。そのため、以下のステップでトータルコストを比較するとよいでしょう:

  • 候補となるローンの金利・金利タイプをそろえて比較できるようにする
  • 各種諸費用(事務手数料・保証料・印紙税・登記費用・保険料など)を合計する
  • 金利による利息総額と諸費用を合わせて「支払総額」を算出し比較する

このように比較することで、「金利だけ安くても、トータルでは高くつく」「手数料が高いかわりに金利が低い」「保証料を含めた返済総額を把握すれば、有利・不利が明確になる」といった判断ができるようになります。

保障内容や返済方法の選び方を押さえる(安心して返済を始められるよう、保障と返済設計を重視)

住宅ローンを初めて検討される方にとって、安心して返済を続けられるためには、団体信用生命保険(団信)の保障内容と返済方法の特徴をしっかり理解することが大切です。

まず、団信は、契約者が「死亡または高度障害」に陥った際に、ローンの残債が保険で弁済される制度で、ほとんどの民間の住宅ローンでは加入が必要です。さらに、がんや脳卒中、心筋梗塞などに対応する「三大疾病保障付き団信」や、審査が緩やかな「ワイド団信」など、多様な選択肢があります。加入する際には、保障の内容や条件をよく確認することが重要です。

次に、返済方法には主に「元利均等返済」と「元金均等返済」があります。元利均等返済は毎月の返済額が一定で家計管理がしやすい一方、返済初期には利息負担が大きく残債が減りにくく、総返済額も元金均等返済に比べて多くなる傾向があります。一方、元金均等返済は元金の減りが早く、総返済額を抑えられる反面、返済当初の毎月の支払い負担が大きくなります。

このような違いを踏まえると、返済方法の選び方のヒントとして、次のように整理できます(以下の表をご参照ください):

ポイント 元利均等返済 元金均等返済
毎月の返済額 最初から最後まで一定で家計管理がしやすい 当初は高めだが徐々に減少し、ゆとりが出る
総返済額 やや多くなる傾向 比較的少なく抑えられる
家計の負担 初期の負担が軽く、収支に余裕がない時期に安心 初期の負担が重く、余裕のある時期に向く

最後に、返済計画の立て方としては、ご自身やご家庭のライフイベント(出産、進学、定年など)や手元資金の見通しを踏まえて、無理のない範囲で返済額と総返済額のバランスを考えることが大切です。初期に収支が厳しい場合は元利均等返済が安心ですし、将来の収支に余裕が見込めるなら総支払額を抑えられる元金均等返済も選択肢になります。

複数の金融機関に事前審査を申し込み比較する

住宅ローンの事前審査(仮審査)は、複数の金融機関に同時に申し込んでもかまいません。金融機関によって審査基準や融資可能額、金利や保証内容が異なるため、早めに複数を比較することは大きなメリットとなります。実際、複数社に申し込むことで、審査に通りやすくなるだけでなく、自分に最適な条件を選べるようになります。

ただし、注意点もあります。申し込みをあまり多く行うと、信用情報に「多数申込み」の履歴が残り、金融機関に不安視されることがあります。一般には、3社程度に絞って申し込むのが安心です。時間的・手続き的な負担も考慮しつつ、最も有利な条件を選びましょう。

【手続きのステップ例】

ステップ 内容 目的
1 条件に合う金融機関を3社程度選ぶ 金利・団信・返済期間などを比較
2 必要書類を準備し、それぞれの仮審査を申し込む 借入可能額や条件を具体的に把握
3 審査結果を一覧化して比較し、最適な1社を選ぶ 納得した条件で本審査へ進む

このように進めることで、初めて住宅ローンを検討する方でも無理なく比較でき、安心して最適な選択ができます。

まとめ

初めて住宅ローンを検討する際には、金利や金利タイプの違いを理解し、諸費用や保証料を含めた総合的なコストを慎重に比較することが何より大切です。また、保障内容や返済方法についても、ご自身の安心と将来設計に合ったものを選ぶことが重要です。複数の金融機関で事前審査を受けて条件を見極めることで、より納得できる選択につながります。無理のない資金計画で、理想の住まいと安心した暮らしを実現しましょう。

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